音のない一葉
浴室
さめたキミの孤独を
バスルームにしきつめて
静かにこぼれてく水に
こわれかけの この愛を委ねた
もし許されるなら 限りなく傍に
飢えたキミの海へ溺れ眠りたい
くちびるはかわいてひびわれ くずれおちてく
何度も重ねて抱きあって髪をなでて
キミの目がこっちを向いてくれたら それでいい
浴槽ふかくひたした
僕の淡い優しさを
どうぞ 貪ればいいさ 身体じゅう
キミの思いのまま 孤独のまま
悲しい日があったら激しく望んで
朝も昼も夜も そばにいてあげる
失うものなんて何も無い キミのほかには
いつまでも離さないで居て この心を
この狭いバスルームから翼をもぎとって
つぶやく小さな声 響き渡る愛
壁が壊れるまで 愛を溶かしあう
くちびるはかわいてひびわれ くずれおちてく
何度も重ねて抱きあって髪をなでて
果てしない世界に捧げる期待は何もない
目の前のキミが全てさ それだけでいい
…抱きしめて 水になって 浴槽をこぼれる
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