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       little luv
初音の靜

静けさを手繰り寄せるように躍る
無人の野を駆け抜けるように自由に
大空へ放つ銀の矢の光に行方を委ねた
憎みあい滅び行く 人の影も 夢の跡

海へ沈む吐息は 風に消える砂のような
華やかに咲く日々も永久には続かない

廃屋に流れるのは
もとの形に戻らぬ嘆き
母想う子供に似た
痛みと涙にあふれていた

裏切りに傷つけられて行く心
逃げ場もなく 朝の露へと還るの?
声にせず秘めたままだった気持ちも大地へ眠るの?
何もかも包むように奏でられる あの音は

丘を風を飛び越え 揺れる旗のあの場所へ
羽根も肌も千切れて 傷つくだけ傷ついて

終わらない争いの中
何の為に君は踊るの?
朽ちるよりも海を渡って
荒野の蒼き狼となれ

大空に吠えていたね
報われない人々の涙
飛ぶ鳥をおとすほどに
放つ弓はやがて自分へ



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