植物観察
球根
吹き抜けた 風
静かな 手のひら
あなたの 瞳には
私が映っていました
意味のない 意味
無口な ぬくもり
あなたの からだへと
私が潜っていきました
やさしい 激しさをもって ねじこむ 砂くらいの孤独
さびしい 愛しさでもって うめこむ 種くらいの自由
泣き出しそうなほど それにしがみついた
あふれでる 欲情という涙
本当に未来なんて 無くてもよかった
ふるえてる 触れた悦びをただ
かんじて
かんじてる
やさしい 激しさをもって ねじこむ 砂くらいの孤独
気持ちいい くるしさをもっと のみこむ 宇宙大の球根
泣き出してしまった それにしがみついた
あふれでる 愛情というコーダが
決まった運命なんて どこにも無かった
ここにある あつい悦びをただ
たたえて
たたえてる
こたえて
こたえてる
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