泥酔
ギムレットには遅すぎる
シケモクに火を点けるほど
退屈してるわけじゃないさ
次の言葉をさがしても
見つからなくったっていい
これで終わり、と彼女が言った
それは本当の終わりだった
それでいいよと静かに答えた
グラスに浮いた水滴を見てた
さよならはきっと
止める術があっても 止める時になっても
燃え上がらない熱のこと
薄いギムレット
誰もいなくなっても 飲まれる日を待ってる
取りかえすには遅すぎた
想い出に酔いしれるほど
達観できるわけはないさ
ポーカーフェイス気取っても
記憶を手繰ったっていい
これで終わり、と彼女は言った
つかまえていてと語っていた
それでいいよと冷たく答えた
そこに正しい答えなんてない
さよならはきっと
受ける罰があっても ずっと後になっても
購い終えることはない
ぬるいギムレット
夜が永遠になっても 朝が来なくなっても
今はそいつに溺れたい
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