BACK
       s r
マイ・ペース

風邪をひいた鉛が柱になっていた
子供の頃からある特定の曲を聴くと
溢れ出る ' 神の啓示 ' のようなものが
牛の速さではあるけれども どうしようもなく有る

涙が出てくる邪魔をしないように
手足には空気の袋を常に抱かせて、つねらせて
そうして子供のような或る仕草で
筍が朝陽に溺れる風な格好で居るのだった

壊れた日射しの匂いがする
そんな建物の中で虎が壁と死んでいる
嘗めてみると甘いので嬉しい
しかし次には決まって雑音が聞こえてくる

風邪をひいた柱が空へ向かっている
子供の頃から不意に時計に目を向けると
快速を絶え間なく続ける光が
たまに休んだりしているので騙されそうになる

あなたは決して間違ってはいない
古ぼけた会話が転がる道の隅々に蠅が飛ぶ
何故なら嚥下している単語達は
罪も無くその上 静かに夢を見ているからである

枯葉に並べるくすんだ霧
首を吊る真似をしては紅い視界を眺めた
そんなことを繰返ししていた
それがひとつの儀式になっていたと思っている



NEXT
- CLOSE -